DAITOTIME12月号(Vol.82):【大東尚学館】教育クロストーク第7回

塩沢 大東尚学館の前身・氷野塾の塾生第一号が園さんです。開講してすぐの6年生だったので、5人だけのクラスでした。当時の塾はどんな感じでしたか?

園 私達の学年の5人は個性が全然違って、得意分野もタイプも性格も違う。ここにいなかったら仲良くならないだろうなっていう感じでした。でも授業前に互いに教え合ったり、それはもう「チーム」のような一体感がありました。

塩沢 5人そろって叱られますからね。

園 宿題を前に出て解かないといけないんですが、塾では「分からない」って言ったらだめなんです。やるしかない。

塩沢 「『分からない』と言うな」と指導していたので、結果的にできないのは許してあげるけど、最初から分かりませんは許せないと。

惜しいはない

園 先生の言葉で一番覚えているのが「『惜しい』っていう言葉はない」。惜しいなんてない。正解か間違いか。あとちょっとだったな、でも届いてないのは届いてないんだから、ギリギリだったなという慰めはないということです。

塩沢 例えば算数で16通り答えなさいという問いに対し、15通りしか答えられなくても惜しいではない。そこで惜しいと言って追究をやめることは学びがなくなることです。努力を評価したくないという意味ではなくて、逃げるなということですよね。自分を慰めて、努力が足りなかったことをごまかして次に行くと、結果的にまた次で同じことが起こる。そこで自分に厳しく行こうということです。

園 中学、高校、大学になって、レポートみたいな、答えが一つでない場合も、惜しいはないんだからその時の自分の全力を出さないと行けないという意味で捉えるようになりました。

迷ったら辛い方へ

園 もう一つ塩沢先生の言葉で「迷ったら辛い方に行け」というのがすごく心に残っています。ずっと続けていた水泳を大学の体育会でもするか迷ったことがありました。大学には凄い選手しかいない、朝は毎朝4時台に起きて5時の電車に乗るという生活、午後も練習があって、バイトもできない。でも塩沢先生はしんどい時にできた仲間が、大人になった時に一番の友達になるというのも話してくれたんです。だから私も入ってみようと、「迷ったら辛い方」で選びました。

失敗は美味しい

塩沢 彼女はリーダーシップアカデミー※の一期生でもあります。そこで「自分の責任で決断しろ」と話していました。保護者にも子どもが自分で決められることは、子どもに決めさせてくださいとお願いしています。厳しい方を選べと言ったのも、失敗しても経験になる。うまくいったら自信になる。安易な道を選べば、うまくいって当たり前。厳しい方にいったら、失敗するかもしれない。でも挑戦した結果の「失敗は美味しい」ネタになると伝えていました。

園 大学で簡単なロシア語ではなく、ちょっと頑張らなくてはいけない中国語を選んだら、私単位を落としたんです。それはめちゃくちゃネタにしています(笑)。

塩沢 人の失敗をネタにすると悪口になりますが、自分の失敗のネタは誰も傷つけない。しかもとても細かく語れる。あの時の気持ち、その時の心理を語れる経験となります。

中学受験を経験して

園 私にとっての中学受験は一つ目の分岐点。階段の1段目です。新しい章の始まり。環境もすごく変わった。中学受験して満足しているし、そこで学んだことは大きかったと思っています。私の中の大きな土台となっています。幼い頃に学んだからというのもあるかもしれないんですけど、塩沢先生の言葉の全部が私を作り上げているので、自然と沁みついている感じがあります。自分の一部みたいな感覚ですね。

※リーダーになる思考、自分の人生を自分で決断していく思考を養成する講座。

教室名 大東尚学館
TEL 072-381-5154
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